「コスプレイヤーの9割がしていないやり方みたいです」技術開発情報発信

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僕流「安陪泰明」のコスメイク

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★僕流「安陪泰明」コスプレメイク

今回は、僕の主流にして得意ジャンルから、やや離れた所にいた「遥かなる時空の中で」のメインキャラ「安陪泰明」のコスプレをしてみたので、投稿しました。

 

最初にやることは、他のキャラコスメイク同様、全力で眉の色消しをして、BBクリームなどのベースメイクと言われている物を塗ることです。

次の手順から特徴を思いっきり出していくためにあれこれしていきます

作品をご存じの方は、とても良く知っていると思っています。

 ←参考までにキャラ画像をyahoo画像からお借りしました。

このキャラは、設定上は平安時代におけるその道の有名人「安陪清明」が自力で生み出した人造人間ということになっています。

生み出し方は、他の漫画的に言えば、ヒトの素になる物をカプセル内に入れて、培養液の力で胎児発育させるタイプの方法でした。

アンドロイドにも近い状況だったので、このキャラになれるメイクを研究した際に、ベースで参考にしたのは、CGゲームのキャラや現在起動しているアンドロイド(人型)の顔です。

アンドロイドは人間と違い、顔の中の部分部分の配置が常に均等になっています。瞬きをする必要もないため、瞬きのプログラムをしない限り、空を一点集中で見つめる(視点が定まっていない)状態で開眼したままになります。また、肌荒れはしませんから、肌の色はざっくり一色で安定しています。部分変化することもありません。人と同じように血色良くしようとするなら、ほんのり赤みを色づけしないと血色良くみえません。

以上の違い箇条書きにしました。これらに注意してやってみました。
・肌の色ムラを徹底的になくす
・自分の瞳孔の位置に合わせて、瞳孔の縦ラインにあたる眉毛、まつ毛、アイライン(上下)が強調されるように濃く描く

・可能な限りラインや影は左右対象に見えるようにつける

・自分の目の粘膜部分に先の細いラインでほんのり影のような黒色を目じりの角数ミリと瞳孔の上下につける(線引き)

・上のラインに沿って、血色代わりの赤色で線引きする

・唇は内側のみくすんだ茶色の影がぼんやりと目立つようにつける

 

~肌の色ムラを徹底的になくす〜

これは要するに、BBクリーム以外に必要ならばコントロールカラーと呼ばれるものを一緒に塗って肌の色を同じ色に見えるようにする作業です。(商品によっては名前に【コントロールカラー】は付いていなくて、器の色で違いをアピールしている物もあります。)

顔に赤みがあればその部分若しくは顔全面に青・紫などの寒色系のコントロールカラーをもともと青白ければ、その部分若しくは顔全面に黄色やピンクなどの暖色系コントロールカラーをです

それからファンデーションになります。僕は肌色づくりするために、一番混ぜやすい液体(リキッド)ファンデーションを使います。時短にもなるし、全てを顔全体に塗った方が良いくらい、血流でピンク色に染まりやすいので、BB+コントロールカラー+ファンデーションで肌色を一色作ってしまってから塗りました。

基礎メイクの投稿にも書いたようにBBクリーム自体がもともと薬用フェイスクリームで肌荒れ防止の目的があるらしいので、混ぜて塗ったら保湿されたままにできるそうです。

お手持ちのファンデーションがパウダーだったり、コンパクトのクリームだったりする場合は、混ぜられないので、BB+カラーを肌に熱圧着¹させて、90秒くらい待ってから追加、若しくは余分な油分落としのための仕上げに使うと良いです!乾いていないと塗りながら落ちてしまうので!

パウダーでない人は仕上げに更なる化粧崩れ予防にフェイスパウダーやスプレーを軽く1押ししてサラサラになるのを待つと良いです。ネットショップでも薬局でも売っていますので!おススメとしてはネットショップはコスプレショップか舞台用具を取り揃えている老舗の三善さんのオンラインショップとかありますよ!

アンドロイド系キャラとはいえ、他のキャラ同様に血色はよく見える設定の者とそうでない者がいて、色々なのです(このキャラは血色はよく見える方といいますか、顔の半分くらいで青白い部分と血色の良い部分に分かれているのです。)

BBクリームとコントロールカラーでもまだ明暗の違いがある場合は、眉毛に使ったコンシーラーを明るく見せたい部分にのみ追加します。

↑クリーム以外に顔に違う肌色があるのが判るでしょうか?口回りや鼻の両サイド、両目下まぶたなどです。コンシーラーをさらに重ねた所です。

逆に首とアゴの境界線のように影にしておきたい部分には、顔全体に塗った色より数段くすんで見える茶色系のクリームファンデーション、若しくはファンデーション+くすんだこげ茶パウダー、若しくはくすんだこげ茶パウダーのみをつけて、目の錯覚でコントラストがはっきりして見えるようにしちゃいます。僕はこの作業を「輪郭操作1段階」と呼んでいます。(完全なる造語)

影も「付ける場所」の感覚としては、明るく見せるために塗ったコンシーラー(達)と同じです。影の場所が分からなければ両手でアゴに影を作ってみると良いです。付けるべき場所を特定しやすくなります。

↑何度も影とメイクとのバランスを確認しているため、この写真はすでにアイライン等が引かれた後の輪郭陰影確認ですが、アイライン等を引く前にこれをしています。参考にするイラストと同じ輪郭になるように比べている様子になります。ゴールをイメージしやすいです!!多分影の付け方分からない人も場所位はこの方法でわかりやすくなるのではないかと・・・・。この方法は雑誌には書いてありませんでした!訓練中に思いつきました!

ちなみに何度も出てくる「パウダー」とは、世の中で「アイシャドウ」「アクセントカラー」などと呼ばれる物のことです。色んな形のものが売られているので、水つきクッションでファンデーションのように叩き込むのも良し!ブラシでポンポンするのも良し!荒れを気にしないならブラシで薄く線を描くように滑らせるのも良し!です。やり過ぎ注意!!です。最初は、ブラシ若しくはクッションに少し色がついたかな?と感じる程度の量を付けてみてください!やりすぎたといって化粧落としで消してしまうと、今までのコーティング物が全て取れて最初からやり直しになります!

※ファンデーション類の塗り方注意!!

これだけではまだ「塗りムラ」ができかねないので、クリーム類を塗る時は、この系統のキャラは特別いつもより丁寧に!あちこちで紹介されている塗り方順序(写真付けました!)の通りに!「軽い羽でも当たったかな?」程度の力で!しっかり下から上へ力が伝わるように!叩き込んでいくのです。顔の皮膚はわずか2㎜しかないそうで、同じところを何度も叩き込んでいくか滑らせて伸ばしながら塗るとそれで傷ついてしまうそうです。だからあくまで一回で叩き込めるように心掛ける必要があります。

クリーム類をあくまでポンポン「叩き込む」と、伸ばしてできる「摩擦」による肌いじめが起きないから、敏感肌や荒れやすい肌質の人にも良いとのことなので、写真の線はあえて点線で表現しました。叩き込む方が均等にクリームを塗れるそうです。

ここまで塗りこめたら基礎メイクの通りに、化粧崩れしにくいよう、手の肌温度で肌にクリームを熱圧着¹します。「肌になじませる」とも表現されますが、化粧水類を肌に浸透させるために両手を使う人はいるかと思います。顔を暖めて化粧水類の肌吸収を良くするために顔を両手で軽く挟む感じです。押し付けるのではなく、体温を感じる程度に両手全体が顔肌にしっかり密着した状態です。それをクリーム塗ったあとの顔に行うことで、崩れにくくなるそうです。

このキャラは、顔半分を血色悪く見えるくらいの白色(水色にも灰色にも見えますが...)にしなければいけないので、より慎重にこの作業を行いました。

ここまでして、ようやく顔の色ムラがなくなり、ほぼ一色の肌色に見えるかと思います。どの人も。

ここで、三善で購入した真っ白のスティックファンデーションを、イラスト通りのところに付けて、それもポンポン叩き込んでいきました。スティクファンデーションは本当に口紅みたいな形のファンデーションです。線を引くように使用しても良いし、パフ(叩き込むためのクッション)に塗りつけてから顔に塗るのも良しだそうです。

そこまででようやくファンデーションまでの過程終了です!!ちょっと時間かかる!けど、ここをしっかりできていれば、化粧崩れも写真写りの悪さもきにしにくい出来になります!!ここ一番のメイクの命かもです!!

ということで、ファンデーションも必要分塗れたので、フェイスパウダーで崩れない様にしておきます。僕は薬局購入のベビーパウダー使用者です。

↑一番顔の色の違いが出ていたので、そこも確認して欲しくて載せてみました!

~自分の瞳孔の位置に合わせて、瞳孔の縦ラインにあたる眉毛、まつ毛、アイライン(上下)が強調されるように濃く描く~

アイラインを描く時も、慣れない人ほど、薄くパウダーで下書きしてから、点線を描くように少しずつ色をつけると、綺麗に線を描けます。基本線を描いたら、さらに重ね描きすることで、色が濃くなってくるので、そこだけ数段はっきりして「強調」された印象になります。

 ←基本線描き中

基礎メイクにも記載しましたが、同じアイラインを描くための筆でも、引ける線の太さが全然違えば、描ける線の濃さも違うのです!色々試して、僕は、一番細い線を描けたピンク棒の筆を細部と下書き用に、黒棒の筆は細いマジックペン並みの太さの線を描けるので、上まつ毛上のアイシャドウやライン、及び描いた線が自然に陰に見える様にする「ぼかし」効果用に使用しています。よく「まつ毛の上に基線を描く」と表現している雑誌がありますが、この写真では正しくその「基線」を描いています。

はい!お題の重ね塗りです。真っ黒アイライナーで瞳孔の上下に描いた線を力強くなぞっています。

それでも不自然に見えないよう、黒のアイシャドウパウダーでなどった部分をぼかしています。黒棒を使うと余計な範囲までぼかしてしまうのでピンク棒でぼかしました。これを納得できる人形っぷりになるまで!一点凝視して見えるくらいになるまで繰り返しました。本当に瞳孔の長さだけ繰り返しました。ちなみに、後半に描くまゆ毛や、二重にした部分にも、瞳孔と同じ位置・長さの分を同じ方法で強調しています。一番右の写真が二重の分ですね!(二重の作り方は基礎メイクで投稿しています。よろしければチェックして見てください!)

※  瞳孔以外もアイラインが強調されていると、ただの「デカ目」効果にしかならないので、瞳孔の長さ以外の部分のラインは、自然にみえるよう、薄い茶色のアイライナーで軽くなぞって、滲む程度にぼかして、気持ち色薄めに見える様にしました。これは目じりのゴールまでずっとぼかしました。細部まで!これで少しはナチュラルにしたつもりです。この作業について、目頭をハッキリさせるために目頭にも基本線を描いていますが、そこにも影代わりにするために行っています。

~可能な限りラインや影は左右対象に見えるようにつける~

これはアイライン、アイシャドウ、影(シェーディング)など含めて言えることなので、どうやってできる限り対象に見える様につけるかをお見せします。

 

↑ わかるでしょうか?筆の柄の部分を定規替わりにして、測りながら均等に陰パウダーをポンポン叩き込んでいるのです!

これも基礎メイク投稿で紹介していますが、まゆ毛を描く時も、目じりのアイラインをどこまではみ出すか?どんな角度・形を描けばよいか?もこの方法で雰囲気を確認して決定しています。このやり方も雑誌には載っていなくて、研究中に思いつきました。割と便利です。迷いがなくなるから時短になりました。

~自分の目の粘膜部分に先の細いラインでほんのり影のような黒色を目じりの角数ミリと瞳孔の上下につける(線引き)~

                        

             ~上のラインに沿って、血色代わりの赤色で線引きする~

アンドロイドなどの人工人間の目をよくみると、人の目と違い、眼球をはめ込んだ感じにみえる影が目じりと瞳孔の上下にできているのです。それから粘膜代わりとも血色代わりともとれる赤みが、影の回りに足されているのです。その雰囲気をも再現することでより人間味をなくそうという作業です。それぞれが1ショットで、見てもらう方が早く、説明しづらく、短いので一気にお見せしています。

こんな感じです。右の写真はこれでも、わざとらしい血色のために赤とピンクの中間色を影ラインの下に付けている様子です。

 

~唇は内側のみくすんだ茶色の影がぼんやりと目立つようにつける~

アンドロイド系人造人間の口は、よく見ると口を閉じるとなぜかアヒルぐちに見えます。口角から口角までの線の影が際立って見えます。

ということで、アイライナー薄茶色で影を付ける感覚で大まかな線を口角から口角まで、上下唇の中1/3あたりの部分を線引きしています。そのあとをぼかすために唇部分は細ブラシでこげ茶色を、口角部分はまゆ毛描きについてくるような1センチ幅のブラシでポンポンとこげ茶パウダーをつけます。それが以下になります。

そこまでしたら、血色を足します。そこは参考イラストの印象に合わせてこれと思った色で、イラスト通りの唇ラインになるように似せて付けます。

唇のしわに合わせて、縦方向にポンポンと色をつけていきます。アンドロイドに艶はないので、艶はつけません。艶はつけませんが、最終的には指でポンポンとぼかして、最初に描いた唇影と色との境目が目立たないようにだけします。ちなみに上唇の影は中間地点で分れて左右に一つずつ山を描く感じで塗りました。

 

基礎メイクに追加した作業はこれだけになります。

仕上がりこちら↓

 

メイクで表現しきれないところは、表情、行動、撮影でカバーです。

 

まとめ

僕がこのキャラをコスプレしようと思ったのは、漫画を読んでいて、仕事の仕方に親近感が湧いたからです。僕も公私混同しないようにしていたもので、ストイックとはよく言われるのです。一度取り組んだ課題、仕事、趣味は一回一回に目標(ゴール)を設けて、納得いくまで(達成できるまで)活動し続けます。時間を忘れます。空腹でもそれを無視できるくらいです。勝てないのは睡眠の欲求だけです。

だから行動を真似するだけならばとてもやりやすいキャラでした。ただもともとはキャラ自身で「感情など存在しない」といっていたものが、あれやこれやのエピソードの末感情に目覚めた辺りからは、演じにくいキャラになりましたが・・・(汗)。

やっぱり再現できると「ヨッシャ―!!できたぜっ!!!」となります。上手く行ったと思ったら作品をコスプレアーカイブに載せています!

当ブログを見てくれた方は、良ければコスプレアーカイブも見てみてください!

これからも楽しむぞ――――(奮起)

 

 

 

 

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